平成23年事業計画

基本理念
■誰もが住み慣れた地域の中で、安全かつ安心して普段と変わりない、その人らしい暮らしを
続けられるような憩いの場を提供します。
■家族や地域の方々にサポートしていただきながら、ご利用者の立場に立ち、プライバシーや基本的人権に配慮しながら、その人らしい自立した社会的生活が送れるよう暖かいサービスの提供を目指します。


運営方針
 3月11日に発生した東北・関東大震災による震度9,0の巨大地震と大津波、原子炉による放射能被災等、過去に例を見ない最悪の事態で壊滅的な被害により多くの犠牲者が発生し、わが国自体が大きな危機に直面しており、一日も早い復興を望むと共に、今後、危機管理体制の早急な見直しが急務となっている。
そのため、後述する新たな施設の開設を迎える準備年度として、本部機能強化および様々な体制再構築を行い永続的な事業を目指し「第二創業年度」として取組んでまいります。
信楽荘では、昨年度より甲賀市第4期介護保険事業計画の施設整備の公募で
介護老人福祉施設において信楽福祉会に決定され、開設準備室を設置し、平成23年度中に開設できるよう新規特別養護老人ホーム「いつき樹のさと郷」の開業に向け鋭意取組み中であります。
一方、現在の施設においては、今年6月で丸20年目を迎え経営的にも厳しい面があり、特に各事業所において人件費を含め、組織体制や人事面での問題が山積しており、新特老「樹の郷」の運営面について相互の共通性を図る中で、組織体制を含め現在外部コンサルタントを招聘し総合的な取組みを検討し、働きがいのある職場づくりとしてキャリアパスを導入した新賃金体系へ移行するところであります。
こうした状況で、施設利用者は年々増加傾向で待機者も多く、誰もが住み慣れた地域の中で安全で安心して暮らせるよう推進する使命があります。それには人権を尊重し、明るく快適な生活の場を提供し自立支援を促し、且つ社会的、文化的生活への参加を増進させることを目的に、施設が持つ機能を効果的に開放し福祉の拠点として、地域住民と密着した施設の機能を高めることを運営方針と致します。

なお、信楽荘の基本理念に基づき、職員の仕事に対する心構えを全員が周知徹底し機会あるごとに唱和し、職員のモラル向上に努めてまいります。



職員の心構え
1,私たちは、「思いやりのある」「温かい心」で介護に努めます。
2,私たちは、「謙虚な姿勢」で「誠意ある質の高いサービス」に努めます。
3,私たちは、「専門職」として、「技術の向上」をめざし最善を尽くします。
4,私たちは、「愛され」「親しまれ」「信頼される」施設をめざします。

 

援助目標

特別養護老人ホーム 信楽荘
1)従来型施設介護課 (定員:50名 ) 
入所者の自立を支援し、プライバシーの保護と自己決定の尊重に配慮する中で、ケアープランに基づき個々にあった介護支援を行います。
また、利用者さんの尊厳を第一に考え、常に初心を忘れず利用者さんと職員と共に笑顔で過ごせるよう介護に努めます。
この目標を遂行するため、下記項目に取組みます。
①、全職員との個人面談と定例会議の実施
②、職員啓発活動(スキルアップの研修)
③、生活リハビリ、遊びリテーションによる健康維持

2)ユニット型 (定員:20名)
入居者の自立を支援し、その人らしい普段どおり(家に暮らしていたころ)の生活を送って頂けるよう家族や地域の方々と共にサポートしていきます。
①、家庭的な雰囲気を大切にし、一人ひとりの個性や生活リズムを理解し、自己決定を尊重し た(個別ケア)を実施します。
②、食事作り、おやつ作り、外出を通して季節を感じ楽しんでもらえるよう努めます。
③、地域行事への参加やボランティアを受入れ地域の方々との交流を図ります。
④、職員研修への積極的な参加を促し、質の高いケアが出来るように努めます。


短期入所生活介護(ショートスティ、1日10名)
家族を含めたニーズに答えられるよう関係機関のケアマネージャーと連携し、信楽町を中心に近隣の市町からの利用受入れを、緊急時を含め確保するように努めます。
また、利用者に関しては落ち着ける環境を提供し、その人にあった意欲、希望を可能にできるような支援を行っていきます。

通所介護(ディサービス)
通常型  〔豊楽:定員 40名〕
利用者個々のケアプランに基づき、日常生活上のお世話や個別の機能訓練などを実施します。また、カンファレンスに参加しケアマネージャーや各関係機関との連携を密にしサービスを提供に努めます。さらに、介護予防サービスも積極的に受入れ、年間を通して実施しているゲームや個別レクリェーションは、機能訓練や利用者同士のコミュニケーションや、次回の利用への楽しみにつながる事を目的に利用者の増員に向け努力いたします。

認知症対応型 〔笑楽:定員 12名〕
専門的な認知症ケアに取り組み、”なじみの顔・なじみの場所“で、心身 ともにその人らしく、安心して穏やかに過ごしていただきます。 また、デイサービスの利用が、生活の一部になっている事を意識し、在宅時、デイサービス利用時ともに安定した介護と生活が出来るように家族との協力・連携を図り支援してまいります。

居宅介護支援事業(在宅介護支援センター)
在宅高齢者やその家族の人権を擁護し、多様化する福祉ニーズを把握すると共に、地域住民(民生児童委員、健康推進委員、福祉推進委員、ボランティア等)また、関係機関(保健、医療、福祉)との連携を密にして、居宅介護サービスを利用される一人ひとりを大切にして、本当に信楽荘のケアマネに頼んでよかったと思ってもらえて、本人が望むべき在宅生活が維持できるように援助します。

給食
個人の状況、状態にあった栄養ケア・マネジメントを作成して、入所者、利用者の生きる意欲や楽しみにつながる食事の提供に努めます。 また、栄養管理、衛生管理を基本に美味しく、食べやすい食事の提供に努めます。
①、利用者の尊厳ある自己実現に寄与します。
②、地域、家族との信頼関係を大切にします。
③、安全で衛生的な食事を提供します。


医務課
①、利用者の方が健康で元気で暮らせるよう、個々にあった健康管理を行い、疾病の早期発見・早期治療が出来るよう努めます。適時ニューモバックス(肺炎ワクチン)の接種を行っていきます。
②、夜間・休日の急変時にも適切な処置・治療が出来るように、協力病院・嘱託医との連携を密にします。
③、利用者の方に質の高い看護を提供できるよう、職員一同知識・技術の向上に努めます。
④、ターミナルケアの充実を図るべく、他職種との連携および知識・技術の向上に努めます。

防火 防災対策
老人ホームという高齢者の集団生活の施設であり、防火、防災には常に細心の注意を喚起し、初期消火の徹底と自主避難訓練および消防隊との総合訓練など年3回実施します。また、消防用設備基準を遵守し、消火器、火災報知器、屋内消火栓、ガス漏れ感知器、非常誘導灯、懐中電灯、非常通報装置等を完備し、点検を怠らないようにします。特に利用者の火気取扱には細心の注意をはかります。

職員の処遇
職員のモラルの向上を図るため「職員の心構え」を各人に携帯し、朝礼や各会議等において唱和を行い、利用者の立場にたち「思いやりのある、温かい心」でおもてなしできるように心がけていきます。 また、各種の研修会への積極的な参加を促し、職員会議やグループ会議において復命会を行います。さらに外部講師による施設内研修を実施し職員の資質向上を図り、あわせて各種資格の取得(社会福祉主事、介護福祉士、介護支援専門員、社会福祉士)についても奨励します。


施設の地域開放
施設と地域の関わりを重点に介護者の集いや行事等に参加してもらえるムード作りや、学校関係、保育園、町文化祭作品展示出展等の関わりを深め、利用者とのふれあいや納涼祭、運動会等の行事にも積極的に参加し交流を図ります。 また、広報誌による施設の情報公開を行い地域に開かれた施設を目指します。


ボランティアの受け入れ
町内全域の有志の方々による清掃ボランティアの受入れや、日赤奉仕団による昼食献立ボランティア、各種、趣味活動のボランティア等、ニーズに合ったボランティアの受入れを積極的に実施します。

施設管理の取り組み
管理職制度による、毎月の定例課長会において施設内の改善や職場内の役割分担を明確にし、併せて、委員会を充実させ職員間の連携を図るように努めてまいります。
また、施設利用者が安全で安心して利用頂けるために、職員の教育や安全に対する啓発、個人情報保護に関する取組み、第三者評価システムの導入による管理体制の強化を図るとともに、施設内の環境改善や職員の意思の疎通を図るよう努めます。

新特老「樹の郷」建設
「いつき樹のさと郷」建設地である水口町山区と伴谷学区全体の協力を得ながら、用地買収、開発申請、敷地造成工事に取組み、いよいよ敷地造成工事の完成が見られるに至り、建築工事の入札も無事に済み契約段階を迎えております。
大型木造施設として利用者に木のぬくもりを感じてもらいながら安心して過ごしやすい施設に向け、各金融機関との融資の調整を図りながら、設計監理会社、建築会社と共に事故なく建築工事を進め年度内の完成を目指します。
施設のオープンに向けて、リーダーとなる職員の募集と採用に職場説明会等開催し、10名前後のスタッフで準備を進め、開設には稼働率に合わせた職員を確保し不安のないスタートが出来るよう取組みます。